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2014/12/31

一年の〆は、ソウルの老舗ウルミルデで「年越し冷麺」




ソウルで迎える大晦日。

今年も、韓国各地で美味しいお店、

うまい料理に出会うことができました。

では、一年のくくりはどうするか。

韓国には、年越しそばのような習慣は

ありませんが、ちょっと洒落を効かせて

一年を年越し冷麺」で〆よう。

ということで、今年もちょくちょく通った

ソウルの老舗「乙密台(ウルミルデ)」へ

韓国で一番美味しいと評判で、

冷麺嫌いだった私冷麺好きに変えた

平壌式「水冷麺の名店です。

寒さが厳しい店内は多くの人達。

まずは、隠れた名物ノクドゥジョン

(緑豆チヂミ)と焼酎でスタート。

チヂミが焼き上がるまで、キムチと

よく漬かった大根のお漬物でつなぎます。

少々して、チヂミが焼き上がってきました。

見た目こそ小ぶりですが、外はカリカリ。

中はアツアツで、フワフワの緑豆の生地に

たっぷり豚肉細切りが入りボリューム満点。

素朴な味わいに焼酎が進み、えっもう一枚?

ほろ酔いの頃、そろそろ主役の出番。

私は水冷麺を、つまはちょっと乙に

「サリ」と呼ばれる物を注文します。

サリは追加麺とスープのこと。

つまり具なしの状態で出てきます。

乙密台の水冷麺の魅力は、この麺と

スープに凝縮されているからです。

とは言う物の、ちょっと寂しいので

チャーシューはつまの器へ(笑)。

ではさっそく、いただきます。

そば粉とさつまいもで作られた

もっちりコシのある太麺。

牛骨でしっかりダシを取られたスープは、

ちょっぴりシャーベット状です。

氷が大量に入っている冷麺がありますが、

ここはスープ自体を凍らせてあるので

味がぶれる心配がありません。

さらに、冷麺特有の甘酸っぱさ一切なく

コクのあるダシが最後まで楽しめます。

麺にスープを絡めてズルズルすすると、

この絶妙なバランスにハマって行く。

そして最後に、そば湯のような存在の

温かいユクス(牛スープ)を飲んで〆。

年越し冷麺、身も心も引き締まりました。

そういえば、今夜ソウル市内でも

除夜の鐘が鳴るそうなので、ちょっと

のぞきに行ってみようか。。寒っ!


今年もありがとうございました。

皆様どうぞよいお年をお迎えください。

2014/12/24

夫婦でダウン。。ソウルに冬将軍ふたたび




油断していました。。

ソウルは12月半ばを過ぎてから

氷点下の日々が続いています。

恐いのが外出時。

急に空が雲で覆われたかと思ったら、

吹雪き、そして気温がぐっと下がる。

まるで冬将軍が通り過ぎたように。

年末に入り、つまは出張が重なり、

私は仕事の影響で昼と夜が逆転した日々。

二人とも抵抗力がなかったのでしょう。

寒さに加え、空気も乾燥していた事もあり

つまは鼻から、私は喉から風邪に。

発熱もあり結局、夫婦で寝込む羽目に。

ソウルで迎える二度目の冬将軍。

やはり油断してはいけなかった。

1月には暦の上で最も寒い日、

大寒が控えますます厳しい寒さに。

寒い国だからこそ発達している、

辛くて熱い料理やあったかグッズなど、

しっかり活用して冬対策をしなくては。

これから冬のソウルにいらっしゃる方は

しっかり寒さ対策を。マスクも役立ちます。

2014/12/16

あの第22代王イ・サンも食した? 憧れの水原ご当地グルメ「王カルビ」




ソウルを囲むように広がる京畿道。

その中心になっているのが水原です。

水の原と書き、スウォンと読む

地名の響きがなんとも好みです。

ソウルからバスで1時間、

街に入ると独特の雰囲気があるのは

やはり世界遺産水原華城の存在。

朝鮮王朝時代にドラマでお馴染みの

イ・ サンこと第22代王の正祖が築城。

城郭が水原を囲むように建設され、

城というより高度な計画都市です。

そのため、水原華城は現在でも

水原の生活と共にあり息づいています。

生活感のある世界遺産、この感覚を

以前イタリアのローマを訪れた時にも

感じたことがありました。

かつて、水原には大きな牛市場があり

以前から牛の有名処でもありました。

そして生まれたご当地グルメが、

「水原王(ワン)カルビ」です。

一度、本場で本物を食してみたい。

想いを募らせてやって来たのは、

水原で人気のカルビ専門店「佳甫亭」。

扱うお肉の質はもちろん、調理、

サービスにもこだわる有名店です。

一般のカルビの濃厚な味付けに対し、

水原ではカルビ本来の旨味を引き出すよう

シンプルに味付けされているのが特徴。

お店では、外国産も扱っていますが

多少高価でも迷わず韓牛カルビを注文。

骨付きの大きなカルビが登場しました。

「王」カルビの由来はその大きさですが、

あのイ・サン()が食したからも

来ているそうでスケールを感じます。

カルビの旨味が口いっぱいに広がり、

至福のひと時。骨に付いた美味しい

お肉も残さずにいただきました。

王カルビを食して気分は王?には

なりませんが、その味わいに感服です。

〆にはもうひとつのご当地グルメ、

水冷麺もお忘れなく。

2014/11/29

心穏やかに。神が宿るソウルのパワースポット世界遺産「宗廟」




現在ソウルには、昌徳 宮、宗廟、宣陵、

と3つの世界遺産があります。

世界遺産がある街で暮らしている。

あまり実感はありませんが、やはり贅沢。

毎月最終水曜日は「文化の日」とされ、

ソウル市内の文化施設が解放されています。

師走も近づき、慌ただしい今日この頃。

たまには、息抜きそしてパワーチャージを。

つかの間、つまを連れ散歩に向かったのは、

3つの中でも特に好みの「宗廟」へ。

以前から、宗廟が持つ神聖で荘厳な気を

感じたい時に訪れるパワースポットです。

宗廟は、朝鮮王朝歴代の王と王妃を祀る霊廟。

王族の魂が神となり宗廟に宿っています。

正門の外大門をくぐると、

気が変わる独特な感覚を受けます。

そのまま、三道と呼ばれる段差のある

石道を歩いて行きます。三道の真ん中

一番高い道は、王と王妃の魂が通る

神道」とされ歩くことはできません。

まだ紅葉が美しい境内をゆっくり進み、

宗廟の象徴「正殿」へと向かいます。

正殿の入口、南門に吸い込まれるように

へと入って行きます。

東西に伸びる横長の全長101メートル。

単一の木造建築としては世界最大規模。

最初は5間の神室でしたが、歴代を重ね

現在19間となり横長となったようです。

正殿の前には、「月台」と呼ばれる

広大な石台があり中央には、

黒石で造られた「神道」があります。

まず全景の佇まいに圧倒されますが、

建物の装飾が実に簡素なのもいいです。

色も赤と青のみが使われ、

最高の格式こそ謙遜な姿勢という思想の元、

全て意図的に設計されています。

国鳥のカチの鳴き声だけが響く中、

心穏やかに正殿の前に立っていると

不思議と気が集まってくるような思いに。

まさにここはパワースポットです。

身近に世界遺産、すっかりパワーチャージ

できました。さあ、今年もあと1カ月だ



動画でもパワーチャージ? ぜひCHECKしてみてください。


2014/11/17

立冬、立ち上る湯気に誘われて。南大門市場の名物マンドゥ




立冬を迎え、気温がぐっと下がり

いよいよ寒さが厳しくなってきたソウル。

しかしここ南大門市場は

相変わらず熱気と活気で溢れています。

ありとあらゆる物が店頭に並び、

多くの人が行き交い、賑やかな声が飛び交う。

このガヤガヤとした市場独特の雰囲気は、

冬の寒さふと忘れさせてくれます。

そんな中市場を歩いていると、モクモクと

一際湯気が立ち上っているお店が。

寒い時の湯気ほど魅かれる物はありません。

向かってみると、店頭に行列ができています。

南大門市場の名物マンドゥ(肉まん)店、

カメゴルイェンナルソンワンマンドゥ」。

蒸し上がりホカホカのマンドゥを求め、

いつも行列になっているお店です。

私は点心類が大好物。早速並んでしまう。

マンドゥはプレーンとスパイシーの2種類。

5個で3000ウォンとリーズナブル。

数を伝えると店頭のアジュマ

素早く袋または箱に詰めてくれます。

我慢できずに早速袋から取り出し、

まずはプレーンの方からほうばります。

ハフハフッ小ぶりですが、具がたっぷり。

餡の味はやさしく、もちもちな厚皮も

とってもいい具合で美味しいです。

つまは、ピリ辛のスパイシーが好みの様子。

ひとつがそこまで重くないので、

後を引くのもこのマンドゥの魅力です。

程よくお腹が満たされ、身体ぽかぽか。

これから一層寒さが厳しくなるソウル。

屋台に立ち上る湯気に誘われれば、

ちょっぴりお腹と心が癒されるはずです。

2014/11/11

今日は何の日?韓国の不思議な記念日ペペロデー




ソウルの街を歩いていると、

色々なお店の店頭で一際目立つ

あるお菓子の特設ブースが

韓国で11月11日はペペロデー

ペペロは日本のポッキーに似た

ロッテのお菓子で、その形と

1のぞろ目の今日をかけたという

なんとも不思議な記念日です。

この日、カップルや家族など

親しい間でペペロを贈り合う、

バレンタインデーのペペロ版と

言ったところでしょうか。

しかし、1つの商品で記念日を

作るとは。。ロッテの戦略は凄い。

記念日というだけあって、

男女年齢関係なく浸透しており

国民性も強い。


お孫さんはままた旦那様へ贈るのか、

おばあちゃんが特設ブースの前で

悩んでいる姿はなんとも微笑ましい。

形はどうであれ、

親しい人やお世話になっている方へ

贈り物ができるきっかけ」が

あるのは幸せな事なのかもしれない

私もつまにペペロを贈るとしよう。

2014/10/31

名人が造る極みの生マッコリとは。無形文化財ソンミョンソプ氏を訪ねて




つまがソウルに来て虜になった


一本の生マッコリがあります。


量販店ではまずお目にかかれない

「ソンミョンソプ生マッコリ」。


伝統酒無形文化財の名人が造った

何ともありがたいマッコリです。

つまは、仕事関係でその存在を知り


ソウルの特産品店で手に入れました。


その味わいは、実にドライで濃厚、


甘味や酸味はなく真っすぐです。

他の物とは明らかに一線を画する。

そんな中、これも何かの縁でしょうか

仕事の関係で醸造所を訪ねる機会が。

向かったのは、全州から小1時間の


井邑(チャンウプ)にある泰仁醸造所。

陶器のカメがずらりと並び、

味のある釜の上にも陶器の蒸留器。

醸造所に併設された部屋の入口には、

無形文化財の家と記されたプレートが。

すると、風合いのある染物を着た

ソンミョンソプ氏が、笑顔で中に

招き入れてくださいました。

貫禄のある体格、白髪に色黒で

独特の雰囲気があります。

ソン氏は、井邑の生まれで

食品名人第48号、韓国の三大銘酒の

竹瀝膏で無形文化財6-3号に選定。

泰仁醸造所の三代目です。

先代の母におぶわれ、幼い頃から

お酒は身近な存在だったそうです。

部屋の奥の棚には、世界のお酒が

ずらり並び熱心に研究されている様子。

お酒を熱く語る姿には、愛を感じます。


では、名人が造る極みの生マッコリとは。

まず、お米から自分で作ります。

色黒も日焼けのせいかもしれません。

そして、マッコリの質に大きく影響する

ヌルク造りは伝統の製法にこだわります。

ヌルクとは米、そば粉などの穀物を練り

自然に麹菌(クモノスカビ)を繁殖させ

適温で熟成させた麹の事です。

日本では、麹を造るのに加熱しますが、

一切手を加えないのが特徴です。

さらに、市販の物は添加物で甘味や

酸味をけますが、もちろん無添加。

米、ヌルク、水のみマッコリが持つ

本来の甘味を引き出します。

早速、こだわりの生マッコリを試飲。

やはり、ソウルで飲んでいる物より

瑞々しく鮮明、ヨーグルトのよう。

乳酸菌が生きているのが感じられます。

続いてソン氏が塩を差し出すと

舌の下に挟んで飲んでみてください」。

試してみると、やさしい甘味を感じる。

これが極みの味わい感無量です

ソン氏は、小さい頃その風貌から

あだ名が「クマ」だったそうです。

今度会ったらクマと呼んでください、

と冗談で笑う表情はまるで少年のよう。

また、ぜひお目にかかりたいものです。

2014/10/23

コラーゲンで秋肌もちもち?ソウル上水の名店で絶品タッカンマリ




街路樹の銀杏は黄色に色づき

すっかり秋 めいてきたソウル。

過ごしやすい季節ですが、

季節の変わり目で肌も乾燥気味。

加えてこの所、韓国地方への出張が

続いた為、つまの肌も心配です。

ここでコラーゲンを摂取せねば。。

そこで向かったのが、

地下鉄6号線の上水(サンス)駅。

駅からすぐの細い路地に入ると、

テボッシクタン」と書かれた

味のある電灯看板が見えてきます。

上水では人気の鶏料理専門店で、

特にタッカルビが美味しいと評判。

鶏の質が良く、調理もシンプル

私達もお気に入りのお店です。

裸電球のような照明の店内は、

古いちゃぶ台のような机が並び

壁には韓国の古い新聞が張られ、

韓国演歌が流れるレトロな雰囲気。

今夜はコラーゲン摂取の為、

鶏一羽を使うタッカンマリを注文。

澄んだスープに鶏一羽が入った

大きなお鍋がグツグツと登場。

具はシンプルに、たっぷりネギと

輪切りのじゃがいも。

通常は一緒にお餅が入りますが、

煮る事でお餅の味が強くなる為、

私達は外してもらっています。

煮ている間に、醤油ダレとニラ、

タネギ(ペースト状の唐辛子)を

混ぜ合わせて付けダレを準備。

ここのタネギが本当に美味しい。

お店の方が、鶏にハサミを入れ

早速、いただきます。

鶏肉は瑞々しくジューシで、

タレに付けて食べると味わい深い

主役は、鶏の旨味が活きたスープ。

唇がほんのりベトつく上品な味わい。

つまもすっかりご機嫌で、

コラーゲンをたっぷり摂取している。

鶏肉を食べ終えると、

最後はやはりカルクッス(ウドン)。

手打ちの麺が、鶏スープを吸って

最高のシメを演出してくれます。

ごちそうさまでした。

お店の方「いつも美味しく食べてますね」

ここが本当に美味しいからですよ

お店を出ると、秋の夜風が心地よい。

ん? 気のせいかつまの肌がもちもちに

食で美容、韓国らしくていい文化です。