済州島ではやっぱり特産の黒豚を食したい。
島の南、ポパン村のゲストハウスに宿泊し、
オーナーがお勧めしてくれた海岸沿いの
黒豚焼き専門店へ向かいます。
本土ではあまり見かけない練炭焼き。
肉は、サムギョプサルの上にさらに2層、
皮とカルビが加わるオギョプサルとは贅沢。
皮には黒豚の証である毛剃りの黒い跡が。
済州島式の黒豚焼きが始まります。
網にどっかり分厚い肉が並び、島のあら塩を軽く。
そして、鰯の塩辛が入った鉄カップも乗せて
島焼酎ハンラサンを注ぎ青唐を入れ、んっこれは?
食べ方も島ならでは、焼き上がった厚切り肉を
例の塩辛カップにつけて、島ネギや香草と一緒に
白菜に包んでパリッと口にほうばります。
練炭で焼く肉は香ばしくふっくらジューシー、
皮の歯ごたえがなんともいい。
さらに鰯の塩辛が豚の旨味を引き上げてくる。
島の海の物、野の物と一緒に食す、
済州島の黒豚は島だけの味。
済州びとは豚と生きてきたそうです。
黒豚はトンテジと呼ばれ、
トンテジのトンは糞の意(テジは豚)。
昔は人の糞を豚が食べ、その豚の糞を肥料にし
麦畑にまき、再び人が麦を食していたそうです。
自然とリサイクルしながら。
そのトンテジとっても旨かったそうです。。
さすがに現在は純粋なトンテジはいませんが、
この黒豚を食していると、受け継がれてきた歴史、
郷土の味を噛みしめているようで心も豊かです。